Hakuba Valley SDGs
アクション中間レポート

Hakuba Valleyの事業者を対象にアンケート調査および現地ヒアリングを実施し、持続可能な観光地づくりに取り組んだ5年間を振り返り、今後の方向性について検討しました。

調査概要

アンケート調査

  • 期間:2025年10月1日〜11月10日
  • 対象:Hakuba Valleyの事業者約1,550社/団体/施設
  • 回答数:162

ヒアリング調査

  • 期間:2026年3月15日~18日
  • 対象:Hakuba Valleyの事業者10社/団体/施設
  • 実施:千葉商科大学 学生インターン

調査結果ハイライト

意識と実践の広がり

  • SDGsアクションリストの認知率は73%、そのうち半数が実際に活用

低コスト施策は普及、投資領域は停滞

経済合理性が普及・継続のカギ

  • 68%の事業者が取り組みを通してコスト削減効果を実感
  • 一方、32%が初期費用の高さ、33%が効果の見えにくさが障害となっていることも報告される
  • 「環境と経営は対立ではなく、両立できてこそ続く」という声が多く寄せられる

結果詳細

「Hakuba Valley SDGsアクションリスト」の認知率

Q.「HAKUBAVALLEY SDGs アクションリスト」について、一番近いものを選んでください。

  • 今回初めて知った(37.7% / 回答数60)
  • 知っていて、活用したことがある(35.2% / 回答数56)
  • 知っているが、まだ活用していない(27% / 回答数43)

取り組んでいる・今後取り組む予定のアクション

Q.事業者として、すでに取り組んでいる or 今後取り組む予定、ということを教えてください。(複数選択可)

  • 省エネ・自然エネルギーへの切り替え
  • ゴミの削減
  • CO₂排出量の削減

ヒアリング調査から抜粋(アクションリスト以外の取り組み)

  • 地下水を利用した空調・融雪
  • フェアトレードやオーガニックなど、次世代を意識した商品選び
  • 地域の人と観光客が交流できる場づくり

取り組んでみて感じた成果・手応え

Q.実際にやってみて、どうでしたか?「取り組んでみて感じた成果・手応え」を教えてください。

自由記述回答から抜粋

  • 自分たちのやりがいとして行っている
  • 少しでも協力できているかな?という気持ち

取り組んでみて見えた課題・問題点

Q.実際にやってみて、どうでしたか?「取り組んでみて見えた課題・問題点」を教えてください。

自由記述回答から抜粋

  • 理想とする製品サービスがまだ少なく見つけにくいため、費用は高くなり、導入するまでの時間もかかる
  • 使い捨て容器は手間や衛生面を優先すると削減しにくい

ヒアリング調査から抜粋

  • 冬季に偏った観光構造により、通年での雇用ができず、人手不足がおこる
  • 資材の高騰がアクションへの取り組みハードルを上げている

5年前と比べたSDGsへの関心や意識

Q.5年前と比べて、SDGs(幸せに暮らせる未来を目指す17の目標) への関心や意識はどう変わりましたか?

世界から選ばれるリゾートになるために

Q.この地域が世界から選ばれるリゾートになるために、あなたの考えに一番近いものを教えてください。

自由記述回答から抜粋

  • 日々の運営はもちろん大切だが、自然や文化を大事にすることも、両方大切
  • 一事業者だけでなく、行政・多業種でももっとコミュニケーションをとり、全体で取り組む必要がある
  • 地域の人たちが主役になって未来を作ることが本当の持続委可能性だと思う

今後の方向性

調査を通じて明らかになったのは、「良いと思うこと」だけでは持続できない現実でした。環境への配慮を「負担」ではなく、この地域ならではの価値を高める取り組みへ転換し、住民・事業者・来訪者とともに持続可能性を追求することが求められるとわかりました。

そのために立ち返るべきは、Hakuba Valleyがこれまで培ってきた価値です。

Hakuba Valleyは古くから、日本海と信州内陸部を結ぶ「塩の道」として人や物資の往来により発展し、その後、山岳観光の浸透とともに宿泊やガイドといった受け入れ機能が整備され、スキー文化の広がりや国際交流、オリンピック開催を経て、世界的な山岳リゾートへと成長してきました。
この歩みの中で培われてきたのは、自然と共生しながら来訪者を迎え入れる山岳ライフスタイルです。これがHakuba Valleyのブランド価値の根幹であり、今後も守り、発展させていくべき強みです。

今後は、環境配慮が価値や収益につながる仕組みづくりや、来訪者・住民・事業者が同じ価値を共有できる情報発信・体験づくりなどに取り組み、真の「山岳エコツーリズムの聖地」の実現に向けて、次なる一歩を踏み出します。

なお、Hakuba Valleyで向き合っている課題は、観光地が全国的に抱える共通のテーマでもあります。私たちの挑戦が持続可能な観光のあり方を考える一助となることを期待しております。 この取り組みに関心をお寄せいただき、共に未来を築く仲間としてのご支援をお願いいたします。